この記事では、Go言語の「fmt.Println」を使った標準出力の方法を、プログラミングを始めたばかりの方にも分かるように、やさしく解説していきますよ!
プログラミング学習で、まず最初にぶつかるのが「どうやって画面に文字を表示するの?」という疑問じゃないでしょうか。Go言語には、そのための便利な命令 `fmt.Println` が用意されています。
この記事を読めば、あなたもGo言語で「Hello, World!」はもちろん、変数の中身だって自由自在に表示できるようになっちゃいます。
この記事で学べること
- 標準出力ってそもそも何?
- `fmt.Println` の基本的な使い方
- 文字や変数の値を表示する方法
- 複数のデータをまとめて表示する方法
- `fmt.Println` を使うときの注意点
- 他の出力命令とのちょっとした違い
Go言語の標準出力とは?
「標準出力」なんて聞くと、なんだか難しそうに感じるかもしれませんね。でも大丈夫!
すごく簡単に言うと、パソコンの画面(よく黒い画面で見かけるアレ、コンソールやターミナルって呼ばれます)に、プログラムから文字や数字を表示することを「標準出力」と呼びます。
なんで標準出力が必要かというと、プログラムがちゃんと動いているか確認したり、計算結果を表示させたり、ユーザーにメッセージを伝えたりするためなんです。プログラミングをする上で、避けては通れない基本操作のひとつです。
Go言語では、この標準出力を簡単に行うための命令がちゃんと用意されているので、安心してくださいね。
fmt.Printlnとは?Go言語で標準出力する基本関数
Go言語で標準出力を行うための、いわば「代表選手」が、今回主役の `fmt.Println` です!
`fmt` というのは、Go言語に最初から用意されている「道具箱」のようなもの(専門的にはパッケージと呼びます)の名前です。この `fmt` 道具箱の中に、文字の入出力に関する便利な道具がたくさん入っています。
そして `Println` は、その道具箱の中にある「画面に文字を表示して、最後に改行する」という機能を持った命令の名前です。「Print Line」の略だと覚えると、イメージしやすいかもしれませんね。
まずは、「ふーん、`fmt` っていう道具箱の中の `Println` っていう命令を使うんだな」くらいに覚えておけばOKです!
fmt.Printlnの基本的な書き方 (Go言語)
では、さっそく `fmt.Println` を使ってみましょう! Go言語でプログラムを書くときは、いくつかお決まりの書き方があります。
まずは、一番シンプルな「Hello, World!」という文字を表示するプログラムを見てみましょう。
package main import "fmt" func main() { fmt.Println("Hello, World!") }
このコードを動かすと、画面にはこう表示されます。
Hello, World!
それぞれの行が何をしているか、簡単に見ていきましょう。
package main
Go言語のプログラムがここから始まるよ、という合図のようなものです。今は「お決まりの文句なんだな」と思っておけば大丈夫。import "fmt"
これが大事!「`fmt`っていう道具箱を使いますよー!」と宣言しています。これを書かないと、`fmt.Println` 命令は使えません。func main() { ... }
プログラムが実行されるときに、最初によびだされる部分です。実際の処理はこの{ }
の中に書いていきます。これも今は「プログラムの本体を書く場所」と覚えておきましょう。fmt.Println("Hello, World!")
これが今回の主役! `fmt` 道具箱の中の `Println` 命令を使って、"Hello, World!"
という文字列を画面に表示してね、とお願いしています。表示したい文字は"
(ダブルクォーテーション)で囲むのがルールです。
まずはこの形を真似して、実際に動かしてみるのが一番です! コピー&ペーストして、お手元のGo言語環境で実行してみてくださいね。
`import "fmt"` が必要な理由
先ほどのコードにあった `import "fmt"`。なんでこれが必要なのでしょうか?
Go言語では、たとえ標準で用意されている便利な機能(パッケージ)であっても、「これからこの機能を使います!」とプログラムの冒頭で宣言する必要があるんです。
`fmt` パッケージには `Println` 以外にも色々な入出力関連の命令が入っています。それらの命令を使う準備として、最初に `import "fmt"` と書く、というルールになっているんですね。
忘れずに書くようにしましょう! これを忘れると、「そんな命令知らないよ!」とエラーが出てしまいます。
fmt.Printlnの使い方をさまざまなケースで学ぼう
基本的な書き方がわかったところで、次は `fmt.Println` のもう少し色々な使い方を見ていきましょう! 文字列だけじゃなくて、計算結果や変数の中身も表示できますよ。
ここからのサンプルコードも、ぜひ実際に動かして試してみてくださいね。
文字列をそのまま標準出力する
これは先ほどの「Hello, World!」で見たとおり、一番基本の使い方ですね。
表示したい文字列を、そのまま `fmt.Println()` のカッコの中に、"
で囲んで書くだけです。
package main import "fmt" func main() { fmt.Println("Go言語は楽しい!") fmt.Println("プログラミング学習、頑張ろう!") }
Go言語は楽しい! プログラミング学習、頑張ろう!
`fmt.Println` は、表示した後に自動で改行してくれるので、2回書くとちゃんと2行で表示されますね。
変数の値を標準出力する
プログラムでは、データを入れておく「箱」のようなものである「変数」をよく使います。`fmt.Println` は、この変数の中身を表示するのにも大活躍します!
例えば、数値や文字列を変数に入れて、その値を表示させてみましょう。
package main import "fmt" func main() { message := "こんにちは!" // 文字列を入れる変数 count := 100 // 整数を入れる変数 price := 9.99 // 小数点を含む数を入れる変数 fmt.Println(message) fmt.Println(count) fmt.Println(price) // 複数の変数をまとめて表示することもできる! fmt.Println("メッセージ:", message, "カウント:", count, "価格:", price) }
こんにちは! 100 9.99 メッセージ: こんにちは! カウント: 100 価格: 9.99
このように、変数名を `fmt.Println()` のカッコの中に書くだけで、その変数に入っている値が表示されます。プログラムの途中で変数の中身がどうなっているか確認したいとき、`fmt.Println` はデバッグ(間違い探し)の強い味方になりますよ!
最後の行のように、カンマ `,` で区切ることで、文字列と変数、あるいは複数の変数を組み合わせて一度に表示することも可能です。
複数のデータや改行の扱い
先ほどの例でも少し見ましたが、`fmt.Println` はカンマで区切ることで、一度に複数のデータを表示できます。
このとき、ちょっとしたルールがあります。
- カンマで区切られたデータの間には、自動で半角スペースが1つ入って表示されます。
- そして、`Println` という名前の通り、最後に必ず改行が入ります。
package main import "fmt" func main() { item := "りんご" num := 3 total := 300 fmt.Println(item, num, "個で", total, "円です。") }
りんご 3 個で 300 円です。
実行結果を見ると、「りんご」と「3」の間、「3」と「個で」の間などに、ちゃんとスペースが入っているのが分かりますね。そして、最後に改行されています。
`Println` の `ln` はやっぱり改行 (Line) のことなんだな、と覚えておくと、動作を忘れにくいでしょう。
fmt.Printlnと他の出力関数の違い (fmt.Print, fmt.Printf)
`fmt` 道具箱には、`Println` と似たような出力命令が他にもいくつかあります。代表的なのが `Print` と `Printf` です。
ここで、それぞれの簡単な違いを知っておくと、`Println` の特徴がよりハッキリしますよ。
fmt.Println(...)
: データを表示して、最後に必ず改行する。データ間にはスペースが入る。(今回詳しく見てきたやつ!)fmt.Print(...)
: データを表示するけど、最後に改行しない。データ間にはスペースが入る。fmt.Printf("書式", ...)
: 表示する形式(書式)を指定しながらデータを表示する。改行は自動では入らないことが多い。ちょっとだけ高機能だけど、少し書き方が複雑。
例えば、`Print` を使うとこんな感じ。
package main import "fmt" func main() { fmt.Print("改行") fmt.Print("しないよ!") }
改行しないよ!
ほら、改行されずにくっついて表示されましたね。
最初は、一番シンプルで分かりやすい `fmt.Println` を使いこなせるようになるのがオススメです! 必要になったら `Print` や `Printf` も調べてみると良いでしょう。
Go言語のfmt.Printlnを使う上での注意点
とっても便利な `fmt.Println` ですが、使い始めの頃に、いくつか引っかかりやすいポイントがあります。
もしエラーが出ても、慌てないでくださいね!よくある原因はだいたい決まっています。
import "fmt"
を書き忘れてる
「`fmt` 道具箱を使います宣言」を忘れると、`Println` なんて知らないよ!と怒られます。まずここを確認しましょう。- 文字列を
"
で囲み忘れてる
文字列を表示したいときは、ちゃんとダブルクォーテーションで囲んであげてくださいね。 - 大文字と小文字の間違い
Go言語は、大文字と小文字を厳密に区別します。fmt.println
(小文字のp) と書くとエラーになります。正しくはfmt.Println
(大文字のP) です。 - カッコ
()
やカンマ,
のつけ忘れ、全角スペース
記号の入力ミスや、気づきにくい全角スペースの混入もエラーの原因になりがちです。よーく見てみましょう。
エラーメッセージを読むのは最初は怖いかもしれませんが、実は解決のヒントがたくさん書かれています。
落ち着いてメッセージを見て、どの行で何が問題なのか確認するクセをつけると、どんどんエラーを解決できるようになりますよ!
【まとめ】fmt.PrintlnでGo言語の標準出力をマスター!
お疲れ様でした! 今回は、Go言語で画面に文字や変数の値を表示するための基本命令、`fmt.Println` について見てきました。
ポイントを振り返ってみましょう。
- 標準出力は、画面(コンソール)に文字などを表示すること。
- Go言語では `fmt.Println` を使うと簡単に標準出力できる。
- 使う前には `import "fmt"` が必要。
- `fmt.Println("表示したい文字")` のように書くのが基本。
- 変数名を書けば、その中身を表示できる。
- カンマで区切ると、複数のデータをスペース区切りで表示できる。
- 最後に自動で改行されるのが `Println` の特徴。
- `Print` (改行なし) や `Printf` (書式指定) といった仲間もいる。
- `import`忘れや大文字小文字の間違いに注意!
これであなたも `fmt.Println` を使って、Go言語プログラムから好きなようにメッセージや値を表示できるようになったはずです!
まずは `fmt.Println` をどんどん使って、プログラムの動作を確認したり、表示を工夫したりしてみてください。これが、Go言語プログラミングの面白さを知る第一歩になりますよ!
さあ、自信を持って次のステップに進みましょう!
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