モデルの評価と実践って、なんだか難しそう…そう感じていませんか?
この記事では、AIや機械学習モデルの性能をどうやって測り、どう良くしていくかの具体的なステップを、とことん分かりやすくお伝えします。
モデルを作ったはいいけど、これで本当に大丈夫?そんなモヤモヤを解消して、自信を持ってモデルを使えるようになりましょう!
この記事でわかること
- モデル評価がなぜ必要なのか、その意味がスッキリわかる
- 代表的な評価指標の種類と、いつどれを使うべきか判断できるようになる
- Pythonを使って、実際にモデルを評価する手順が身につく
- 評価結果の数字を見て、次何をすべきか考えられるようになる
- 評価で失敗しないための注意点や、うまくいく秘訣がわかる
モデル評価の実践がなぜ重要なのか?
さて、そもそもモデル評価ってなんでしょうね?
簡単に言うと、作ったモデルがどれくらい役に立つのか、その実力を測る作業のことです。例えば、新しいレシピで料理を作った時、美味しいかどうか味見しますよね?それと同じで、AIモデルも作っただけでは、本当に良いものか分かりません。
モデル評価をしっかり行うと、どんないいことがあるんでしょうか。
- より良い判断ができる
例えば、病気を診断するAIモデルの評価が高ければ、お医者さんも安心してそのAIの意見を参考にできます。 - 無駄をなくせる
性能の低いモデルを使い続けると、時間もお金ももったいないですよね。評価することで、ダメなものは早く見切りをつけられます。 - 改善点が見つかる
どこが良くてどこがダメなのかが分かれば、モデルをもっと良くするためのヒントが得られます。
つまり、モデル評価は、作ったAIを本当に使えるものにするために、絶対に必要な工程なんです。野球で言えば、練習試合をして本番に備えるようなもの。
しっかり評価して、自信を持ってAIを世に送り出しましょう!
モデル評価の実践前に押さえておきたい必須の基礎知識
モデル評価を始める前に、いくつか知っておいてほしい言葉があります。でも大丈夫、ここでは難しい話は抜きにして、イメージで掴んでいきましょう!
まず、モデルを作る時にはデータを使いますよね。このデータを大きく二つに分けます。
- 学習データ
モデルに勉強させるためのデータです。教科書みたいなものですね。 - テストデータ
勉強の成果を試すためのデータ。模擬試験のようなイメージです。このテストデータでの結果が、モデルの本当の実力を示します。
そして、評価の時に気をつけたいのが、過学習(かがくしゅう)という状態。これは、モデルが学習データを丸暗記しすぎて、初めて見るテストデータでは全然力を発揮できない状態のこと。まるで、練習問題は完璧なのに、本番の試験では応用が利かない…みたいな感じです。
モデル評価の大きな流れは、だいたいこんな感じです。
- データを学習用とテスト用に分ける
- 学習用データでモデルを作る
- テスト用データでモデルの性能を試す
- 出てきた結果(評価指標)を見て、モデルが良いか悪いか判断する
- もし悪ければ、どうすれば良くなるか考えて改善する
この流れを頭に入れておくと、これからの話がスムーズに理解できるはずです。評価するモデルの種類によって、注目するポイントも少し変わってきますが、基本的な考え方は同じですよ。
代表的なモデル評価の指標分類編
さて、ここからは具体的なモデル評価のやり方を見ていきましょう。
まずは、分類モデルの評価でよく使われる指標を紹介します。分類モデルというのは、例えばメールが迷惑メールかどうかを分けたり、写真に写っているのが犬か猫かを判別したりするモデルのことです。
【正解率 (Accuracy)】
これは一番イメージしやすい指標かもしれませんね。全体の中で、どれだけ正しく分類できたかの割合を示します。100回予測して90回当たれば、正解率は90%です。
シンプルで分かりやすいですが、ちょっと注意も必要。例えば、100人中99人が健康で1人だけ病気のとき、全員健康と予測するモデルでも正解率は99%になっちゃいます。これだと病気の人を見逃しちゃいますよね。
【混同行列 (Confusion Matrix)】
これは、モデルがどんな間違い方をしたか、どんな正解の仕方をしたかを一覧表にしたものです。例えば、迷惑メール判定なら、こんな感じになります。
予測:迷惑メール 予測:通常メール 実際:迷惑メール A B 実際:通常メール C D
- Aは、迷惑メールを正しく迷惑メールと予測できた数
- Bは、迷惑メールなのに通常メールと間違えちゃった数
- Cは、通常メールなのに迷惑メールと間違えちゃった数
- Dは、通常メールを正しく通常メールと予測できた数
この表を見ることで、どこでモデルが混乱しているのかがよく分かります。
【適合率 (Precision)】
これは、モデルが「これが○○だ!」と予測したものの中で、本当にそれが○○だった割合です。
迷惑メールの例で言うと、「迷惑メールだ!」と予測したメールの中で、本当に迷惑メールだったものの割合。適合率が高いと、モデルの予測は信頼できると言えそうです。無実の人を間違って犯人だと断定しないようにしたい、という場合に重視します。
【再現率 (Recall)】
これは、本当に○○であるものの中で、モデルが正しく「○○だ!」と見つけ出せた割合です。迷惑メールの例なら、全ての迷惑メールの中で、モデルがちゃんと迷惑メールだと判定できたものの割合。
再現率が高いと、見逃しが少ないと言えます。病気の患者さんを絶対に見逃したくない、という場合に重視します。別名、感度 (Sensitivity) とも呼ばれます。
【F値 (F-measure, F1-score)】
適合率と再現率は、片方を上げようとするともう片方が下がりやすい、トレードオフの関係にあることが多いです。
F値は、この適合率と再現率のバランスを取った指標。両方ともいい感じに高いと、F値も高くなります。どちらも同じくらい大事!という時に見ると良いでしょう。
これらの指標を組み合わせて見ることで、モデルの性能を多角的に把握できます。
代表的なモデル評価の指標回帰編
次に、回帰モデルの評価でよく使われる指標を見ていきましょう。
回帰モデルというのは、例えば過去のデータから明日の株価を予測したり、家の広さから家賃を予測したりするモデルのことです。数値の予測ですね。
【平均絶対誤差 (MAE Mean Absolute Error)】
これは、実際の値と予測した値の差(誤差)の絶対値を取り、その平均を出したものです。
例えば、実際の家賃が10万円で予測が9万円なら誤差は1万円。実際の家賃が12万円で予測が13万円なら誤差は1万円。これらの誤差の平均がMAEです。直感的に分かりやすく、誤差の大きさをそのまま評価できます。
【平均二乗誤差 (MSE Mean Squared Error)】
これは、実際の値と予測した値の差を二乗し、その平均を出したものです。二乗するので、大きな誤差はより大きく評価され、小さな誤差はより小さく評価される特徴があります。
つまり、大きな外れを特に問題視したい場合に使われます。ただ、単位が元の値の二乗(例えば家賃なら円の二乗)になるので、ちょっと解釈しにくいこともあります。
【決定係数 (R2スコア R-squared)】
これは、モデルがどれだけ実際のデータの変動を説明できているかを示す指標です。値は通常0から1の間を取り、1に近いほどモデルの当てはまりが良いとされます。
例えば、R2スコアが0.8なら、データの変動の80%をモデルで説明できている、という感じです。ただし、何でもかんでも説明変数を増やすとR2スコアが上がってしまう性質があるので、注意も必要です。これを調整した自由度調整済み決定係数というものもあります。
回帰モデルの評価では、これらの指標に加えて、予測値と実際の値をプロットして視覚的に確認することもよく行われます。点が直線状に並んでいれば、良い予測ができていると言えそうです。
どのモデル評価の指標を選ぶべきか実践的な選択基準
さて、分類と回帰でいくつかの評価指標を見てきましたが、じゃあ実際にどれを使えばいいの?と迷いますよね。一番大切なのは、何を解決したくてモデルを作ったのか、その目的をはっきりさせることです。
例えば、
- 迷惑メールを絶対にユーザーに見せたくない(見逃しを減らしたい)なら、再現率を重視する。
- 重要なメールを間違って迷惑メールフォルダに入れたくない(誤判定を減らしたい)なら、適合率を重視する。
- 病気の診断で、健康な人をごく稀に病気と間違えるのは許容できるけど、病気の人を見逃すのは絶対にダメ!という場合は、再現率が非常に重要になります。
- 株価予測で、予測の誤差の平均的な大きさを知りたいならMAE、大きな外れを特に避けたいならMSEが参考になるかもしれません。
こんなふうに、ビジネス上の課題や、モデルが間違えた時にどんな影響が出るかを考えると、どの指標に注目すべきかが見えてきます。
一つの指標だけを見るのではなく、複数の指標を組み合わせて総合的に判断するのがおすすめです。例えば、分類問題なら正解率だけでなく、混同行列を見てどんな間違いが多いのかを把握し、適合率や再現率、F値も確認するといった具合です。そうすることで、モデルの強みや弱点がより明確になりますよ。
もし、どの指標を優先すべきか決められない場合は、まずはバランス型のF値(分類の場合)や、直感的に理解しやすいMAE(回帰の場合)から見てみるのも良いでしょう。そして、徐々に他の指標も確認していくと、理解が深まります。
モデル評価の実践ステップ!具体的な手順をわかりやすく解説
ここからは、実際にモデル評価を行う時の具体的な手順を、ステップ・バイ・ステップで見ていきましょう。
手を動かしながら学ぶのが一番なので、ここではPythonというプログラミング言語と、その便利なライブラリであるscikit-learn(サイキットラーン)を使った例を紹介しますね。プログラミングが初めての人も、こんな感じでやるんだな、という雰囲気を感じ取ってもらえればOKです!
モデル評価のためのデータ準備
モデル評価の最初の、そしてとっても大切なステップが、データを学習用とテスト用にきちんと分けることです。なぜ分けるかというと、モデルが未知のデータに対してどれだけの実力を発揮できるか(これを汎化性能といいます)を正しく測るためです。
学習に使ったデータだけで評価してしまうと、モデルはそのデータを丸暗記しているかもしれないので、すごく良い成績が出ても当たり前。カンニングしてテストで満点を取るようなものです。それでは、本当の実力は分かりませんよね。
一番基本的な分け方は、ホールドアウト法といって、データをある割合(例えば70%を学習用、30%をテスト用)でランダムに分割する方法です。scikit-learnには、これを簡単に行うためのtrain_test_split
という便利な関数が用意されています。
データの量が少ない場合は、交差検証 (クロスバリデーション) という方法もよく使われます。これは、データをいくつかのかたまりに分割して、そのうちの一つをテスト用、残りを学習用として評価し、テスト用にするかたまりを順番に変えながら何度も評価を繰り返す方法です。
こうすることで、データ全体を効率よく使って、より安定した評価結果を得ることができます。代表的なのはk-分割交差検証(k-fold cross-validation)で、データをk個に分割して評価を行います。
今回はまず、基本的なホールドアウト法でデータを分けてみましょう。
Pythonライブラリを使ったモデル評価の実践例
ここでは、scikit-learnを使って、簡単な分類モデルと回帰モデルの評価を実践してみましょう。
まずは、必要なライブラリを準備します。
import numpy as np from sklearn.model_selection import train_test_split # 分類用 from sklearn.datasets import make_classification from sklearn.linear_model import LogisticRegression from sklearn.metrics import accuracy_score, confusion_matrix, classification_report # 回帰用 from sklearn.datasets import make_regression from sklearn.linear_model import LinearRegression from sklearn.metrics import mean_absolute_error, mean_squared_error, r2_score
次に、分類モデルの評価です。ここでは、簡単なダミーデータを作って、ロジスティック回帰というモデルで分類し、評価してみます。
# --- 分類モデルの評価 --- # ダミーデータの生成 (特徴量2つ, 100サンプル) X_cls, y_cls = make_classification(n_samples=100, n_features=2, n_redundant=0, n_informative=2, random_state=1, n_clusters_per_class=1) # 学習データとテストデータに分割 (テストデータ30%) X_cls_train, X_cls_test, y_cls_train, y_cls_test = train_test_split(X_cls, y_cls, test_size=0.3, random_state=42) # モデルの学習 model_cls = LogisticRegression() model_cls.fit(X_cls_train, y_cls_train) # テストデータで予測 y_cls_pred = model_cls.predict(X_cls_test) # 評価 accuracy = accuracy_score(y_cls_test, y_cls_pred) conf_matrix = confusion_matrix(y_cls_test, y_cls_pred) class_report = classification_report(y_cls_test, y_cls_pred) print("--- 分類モデルの評価結果 ---") print(f"正解率 (Accuracy): {accuracy:.2f}") print("混同行列 (Confusion Matrix):") print(conf_matrix) print("分類レポート (Classification Report):") print(class_report)
これを実行すると、正解率、混同行列、そして適合率や再現率などがまとまった分類レポートが表示されます。これらの数値を見ながら、モデルがうまく機能しているかを確認します。
続いて、回帰モデルの評価です。同じようにダミーデータを作り、線形回帰というモデルで予測して評価します。
# --- 回帰モデルの評価 --- # ダミーデータの生成 (特徴量1つ, 100サンプル) X_reg, y_reg = make_regression(n_samples=100, n_features=1, noise=10, random_state=42) # 学習データとテストデータに分割 (テストデータ30%) X_reg_train, X_reg_test, y_reg_train, y_reg_test = train_test_split(X_reg, y_reg, test_size=0.3, random_state=42) # モデルの学習 model_reg = LinearRegression() model_reg.fit(X_reg_train, y_reg_train) # テストデータで予測 y_reg_pred = model_reg.predict(X_reg_test) # 評価 mae = mean_absolute_error(y_reg_test, y_reg_pred) mse = mean_squared_error(y_reg_test, y_reg_pred) r2 = r2_score(y_reg_test, y_reg_pred) print("\n--- 回帰モデルの評価結果 ---") print(f"平均絶対誤差 (MAE): {mae:.2f}") print(f"平均二乗誤差 (MSE): {mse:.2f}") print(f"決定係数 (R2スコア): {r2:.2f}")
こちらも実行すると、MAE、MSE、R2スコアが表示されます。これらの値が、モデルの予測精度を示しています。例えばR2スコアが1に近いほど、良い予測ができていると考えられますね。
こんな感じで、scikit-learnを使うと、わりと簡単にモデル評価を実践できます。ぜひ、ご自身の環境でも試してみてくださいね!
モデル評価結果の可視化
数字だけだとピンとこない…そんな時は、評価結果をグラフなどにして視覚的に見てみるのがおすすめです。絵や図にすることで、モデルの性能や課題がグッと分かりやすくなることがありますよ。
例えば、分類問題で出てきた混同行列。これをヒートマップという色の濃淡で表現すると、どこで間違いが多いのかが一目で分かります。scikit-learnのConfusionMatrixDisplay
や、matplotlib、seabornといったグラフ描画ライブラリを使うと、簡単に作れます。
アスキーアートで簡単な混同行列のイメージを示すとこんな感じです(A,B,C,Dは前述の通り)。
予測→ | Positive | Negative | -------|----------|----------| 実際 V | | | Positive| TP (A) | FN (B) | <-- ここが多いと見逃しが多い Negative| FP (C) | TN (D) | <-- ここが多いと誤検出が多い -------|----------|----------|
TPはTrue Positive(正しく陽性と予測)、FNはFalse Negative(誤って陰性と予測、つまり見逃し)、FPはFalse Positive(誤って陽性と予測)、TNはTrue Negative(正しく陰性と予測)を表します。
また、ROC曲線 (Receiver Operating Characteristic curve) とその曲線の下の部分の面積であるAUC (Area Under the Curve) も、分類モデルの性能を評価するのによく使われる視覚的な手法です。
ROC曲線が左上に大きく膨らんでいるほど、そしてAUCが1に近いほど、モデルの識別能力が高いと判断できます。特に、陽性・陰性のバランスが悪いデータでも安定した評価ができるのが特徴です。
回帰問題では、実際の値と予測した値を散布図にプロットしてみると良いでしょう。もし予測が完璧なら、全ての点が対角線上に並びます。
点がこの対角線からどれくらい離れているかで、誤差の大きさを視覚的に把握できます。また、残差プロット(実際の値と予測値の差をプロットしたもの)も、モデルが捉えきれていない傾向がないかを確認するのに役立ちますよ。
このように、評価結果をいろんな角度から可視化することで、モデルの理解を深め、改善のためのヒントを見つけやすくなります。
モデル評価の実践結果をどう読み解き改善に繋げるか?
さて、モデル評価を行って、いろんな数字やグラフが出てきました。でも、その結果を見て「ふーん」で終わってしまってはもったいない!ここからは、その評価結果をどう解釈して、どうやってモデルを良くしていくか、そのアクションプランについて考えていきましょう。
評価結果は、モデルの健康診断の結果みたいなものです。良いところもあれば、ちょっと改善が必要なところも見つかるかもしれません。それを見つけて、次の一手を打つのが大事なんです。
良いモデル評価結果とは目指すべき基準と注意点
まず、「良い評価結果」って一体どんな状態を指すんでしょうか。ぶっちゃけ、これは解決したい課題や、モデルを使う状況によって変わってきます。
例えば、遊びで作る猫ちゃん画像判別アプリなら正解率80%でも「すごい!」となるかもしれませんが、医療診断で使うモデルなら99.99%でもまだ足りない、となるかもしれません。
なので、最初に「このモデルで何を達成したいのか」「どれくらいの性能が出ればOKなのか」という目標を、できるだけ具体的に決めておくことが肝心です。その目標と比べて、今の評価結果が良いのか悪いのかを判断しましょう。
ただし、注意点もあります。
- データの偏りに気をつける
例えば、圧倒的に「迷惑メールではない」メールが多いデータで学習・評価すると、何でもかんでも「迷惑メールではない」と答えるモデルでも、正解率は高くなってしまいます。混同行列などを見て、少数派のクラスもしっかり予測できているか確認しましょう。 - 評価指標の限界を知る
どんな評価指標も万能ではありません。例えば、正解率だけを見て「良いモデルだ!」と判断するのは危険です。複数の指標を見たり、ビジネス上の意味を考えたりして、多角的に評価するように心がけてください。
そして、テストデータでの評価結果が一番重要だということを忘れないでください。学習データでの結果がいくら良くても、テストデータでダメなら、それは実戦では使えないモデルかもしれません。
モデル評価結果が芳しくない場合の具体的な対処法
もし、評価結果が「うーん、いまいちだな…」という場合、落ち込む必要はありません!それは、モデルがもっと良くなる伸びしろがあるということ。ここでは、そんな時に試せる具体的な改善策をいくつか紹介しますね。
- データを見直す
- データの量を増やす
もっとたくさんのデータで学習させると、性能が上がることがあります。特に、間違えやすいパターンのデータを重点的に集めるのも効果的です。 - データの質を上げる
データに間違いやノイズが多いと、モデルも混乱してしまいます。データをきれいにしたり、おかしな値を取り除いたりしてみましょう。 - 特徴量エンジニアリング
モデルが学習に使う情報(特徴量)を工夫するのも非常に効果的です。例えば、複数の情報を組み合わせた新しい特徴量を作ったり、不要な情報を削ったりします。ここが一番腕の見せ所かもしれません。
- データの量を増やす
- モデルを変えてみる・調整する
- 違うアルゴリズムを試す
今使っているモデルの種類(アルゴリズム)が、データや課題に合っていないのかもしれません。ロジスティック回帰でダメなら決定木、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークなど、他のアルゴリズムを試してみましょう。 - ハイパーパラメータを調整する
モデルには、事前に人間が設定する「ハイパーパラメータ」というものがあります。この設定値を変えるだけで、性能がガラッと変わることがあります。グリッドサーチやランダムサーチといった手法で、最適な組み合わせを探してみましょう。 - モデルの複雑さを見直す
モデルが複雑すぎると過学習しやすく、単純すぎるとデータの特徴を捉えきれません(未学習)。ちょうど良い複雑さのモデルを目指しましょう。
- 違うアルゴリズムを試す
- アンサンブル学習を検討する
- 複数の異なるモデルを組み合わせて、より強力な一つのモデルを作る「アンサンブル学習」というテクニックもあります。ランダムフォレストや勾配ブースティングなどが有名ですね。多くの場合、単独のモデルよりも高い性能が期待できます。
これらの改善策を一つ一つ試してみて、評価結果がどう変わるかを見ていくのが、モデル改善の基本的な進め方です。根気が必要な作業ですが、少しずつ性能が上がっていくのは楽しいですよ!
モデル評価を実践する上での落とし穴と成功のコツ
モデル評価は、ただ手順通りにやればOKというわけでもありません。ちょっとしたことで結果が大きく変わったり、間違った結論を導いてしまったりすることも…。
ここでは、初心者の人がハマりがちな落とし穴と、評価をうまく進めるためのコツをお伝えしますね。これを知っておけば、きっとスムーズに評価を進められるはず!
過学習と未学習を見抜きモデル評価の実践で対処する方法
モデル評価で避けては通れないのが、過学習 (Overfitting) と未学習 (Underfitting) の問題です。この二つは、モデルがうまくデータを学習できていない状態を示しています。
過学習とは、モデルが学習データにあまりにも適応しすぎてしまい、学習データではすごく良い成績を出すのに、未知のテストデータでは全然ダメ…という状態のこと。
例えるなら、試験範囲の練習問題は完璧に暗記したけど、ちょっとひねった問題が出ると手も足も出ない、みたいな感じです。学習データでの精度は高いのに、テストデータでの精度が著しく低い場合は、過学習を疑いましょう。
対処法としては、以下のようなものがあります。
- 学習データの量を増やす
- モデルを単純なものにする(例: 決定木の深さを浅くする)
- 正則化というテクニックを使う(モデルが複雑になりすぎるのを抑える)
- ドロップアウト(ニューラルネットワークで使われる手法)
一方、未学習とは、モデルが単純すぎて、学習データの特徴すら十分に捉えられていない状態のこと。学習データでもテストデータでも、どちらも成績が悪い場合に考えられます。これは、モデルがまだ全然勉強不足な状態ですね。
対処法としては、
- より複雑なモデルを使ってみる
- もっと学習時間を長くする
- 特徴量を増やす、またはより情報量の多い特徴量を作る
などが考えられます。学習曲線(学習データの量や学習回数に対して、学習データでのスコアとテストデータでのスコアがどう変化するかをプロットしたもの)を見ると、過学習や未学習の傾向を視覚的に把握するのに役立ちますよ。
交差検証の重要性とモデル評価における実践的な使い方
先ほども少し触れましたが、交差検証 (Cross-Validation、CV) は、より信頼性の高いモデル評価を行うためにとっても役立つテクニックです。特に、手元にあるデータの量が限られている場合には、その威力を発揮します。
なぜ交差検証が重要かというと、データを学習用とテスト用に1回だけ分割するホールドアウト法だと、たまたまテストデータがモデルにとって簡単なものだったり、逆に難しすぎるものだったりする可能性があり、評価結果が偶然に左右されてしまうことがあるからです。
交差検証では、データを複数の「かたまり」(これをフォルドと言います)に分割し、そのうちの1つをテストデータ、残りを学習データとして評価を行います。そして、テストデータにするフォルドを順番に変えながら、この評価を何度も繰り返します。最後に、得られた複数の評価結果の平均を取ることで、より安定的で信頼できる評価値を得ることができます。
例えば、k-分割交差検証 (k-fold Cross-Validation) では、データをk個のフォルドに分けます。そして、k回の評価を行い、その平均スコアを見ます。scikit-learnには、この交差検証を簡単に行うためのcross_val_score
という関数があります。
from sklearn.model_selection import cross_val_score # 例: ロジスティック回帰モデルで5-分割交差検証を行う # model_cls は上で学習させたモデルインスタンス, X_cls, y_cls は全データ scores = cross_val_score(model_cls, X_cls, y_cls, cv=5, scoring='accuracy') # cv=5 で5分割 print(f"交差検証の各スコア: {scores}") print(f"交差検証の平均スコア: {scores.mean():.2f} (+/- {scores.std() * 2:.2f})")
このように、cross_val_score
を使うと、数行のコードで交差検証が実行でき、モデルの汎化性能をより客観的に評価できます。モデルの選択やハイパーパラメータの調整を行う際には、この交差検証の結果を参考にすると、より良い判断ができるようになるでしょう。
手間は少し増えますが、その分、信頼できる評価結果が得られるので、ぜひ試してみてくださいね!
【まとめ】モデル評価の実践を通じてAI開発を次のステージへ
いやー、モデル評価の世界、なかなか奥が深いですよね!でも、ここまで読んでくださったあなたは、もうモデル評価の基本的な考え方から実践的なテクニックまで、しっかり身についたはずです。自信を持ってください!
この記事で学んだ主なポイントを、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
- モデル評価は、作ったAIの実力を測り、改善するために不可欠な工程。
- 分類・回帰それぞれに適した評価指標があり、目的に応じて使い分けるのがコツ。
- データ準備(特に学習用とテスト用の分割)は評価の信頼性を左右する。
- Pythonとscikit-learnを使えば、評価の実行は意外と簡単。
- 評価結果の解釈と、それに基づく改善アクションがモデルを成長させる。
- 過学習や未学習に注意し、交差検証などで評価の信頼性を高めることが大事。
これであなたも、なんとなくモデルを作る段階から一歩進んで、客観的なデータに基づいてモデルの良し悪しを判断し、改善していけるようになったはずです。これは、AI開発においてものすごく大きな一歩ですよ。
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