「C言語ってプログラミング言語の定番らしいけど、実際どんなものなの?」
「なんだか難しそう…ってイメージがあるんだけど…」
そんな風に思っていませんか? 大丈夫、その気持ちよーく分かります!
C言語は、今のコンピュータ世界の土台を作ってきた、いわば「レジェンド」的なプログラミング言語。ちょっと古風なところもあるけれど、その分、コンピュータがどうやって動いているのか、その仕組みの核心に触れられる奥深さがあるんです。
この記事では、プログラミング初心者の方にも「なるほど!」と思ってもらえるように、C言語の世界を一緒に探検していきましょう!
この記事を読むと、こんなことが分かりますよ。
- C言語って、そもそも何をするための言葉なの?
- 他のプログラミング言語と比べて、どんなところがスゴイの?
- C言語を覚えると、どんな良いことがある?
- ちょっと気をつけるべき点はある?
- 実際にどんなものがC言語で作られているの?
読み終わるころには、C言語に対するモヤモヤが晴れて、「ふむふむ、C言語ってそういうヤツなのか!」と、ちょっと語れるようになっているはず。
さあ、肩の力を抜いて、C言語の扉を開けてみませんか?
C言語とは?まずは基本を理解しよう
さて、まず「C言語って何?」という一番シンプルな疑問からいきましょう。
C言語は、人間がコンピュータに「あれやって、これやって」と命令を伝えるための言葉、つまりプログラミング言語の一つです。
特徴的なのは、書いた命令(ソースコードって言います)を、一気にコンピュータが直接理解できる言葉(機械語)に翻訳(コンパイルって言います)してから実行するタイプだってこと。
例えるなら、日本語で書いた手紙を、全部英語に翻訳してから相手に渡す感じでしょうか。このおかげで、実行するときのスピードが速いのが売りなんです。
プログラミング言語には、人間が分かりやすいように作られた「高水準言語」と、コンピュータの気持ちに近い「低水準言語」があります。
C言語は、その中間…よりは少し低水準寄り。だから、コンピュータの内部、例えばメモリ(データを記憶する場所)なんかを直接操作するような、ちょっとマニアックな(?)命令も書けちゃうんです。
C言語の誕生とその歴史的背景
C言語が生まれたのは、さかのぼること1972年。アメリカのベル研究所という、なんだかスゴそうな名前の場所で、デニス・リッチーさんという偉大なプログラマー(と、その仲間たち)によって作られました。
じゃあ、なんで作られたのか?
当時、ベル研究所では「UNIX(ユニックス)」っていう、今のパソコンやスマホのOS(基本ソフト)のご先祖様みたいなシステムを開発していました。最初はアセンブリ言語っていう、もっとコンピュータ寄りの言葉で書いていたんですが、「いや、もっと効率よく、分かりやすく書きたいぞ!」となったわけです。
かといって、当時あった他の言語だと、ちょっと機能が足りなかったり、動きが遅かったり…。
そこで、「もっと書きやすくて、しかも速くて、細かいところまで手が届く言語が欲しい!」という思いから生まれたのが、C言語だったというわけ。UNIXを書きやすくするために生まれた、まさに「必要は発明の母」的な存在なんですね。
ここが特徴的!C言語の主要な性質(メリット)
C言語が長い間、多くのプログラマーに愛され、使われ続けているのには、やっぱり理由があります。ここでは、C言語が持つ「すごいところ」を3つ、ピックアップして見ていきましょう!
- ① 圧倒的な処理速度
- ② ハードウェアを直接操る感覚
- ③ 幅広い応用が可能な汎用性と移植性
それぞれ、どんな感じなのか、もうちょっと詳しく覗いてみましょう。
① 圧倒的な処理速度
C言語の自慢の一つは、なんといってもプログラムの実行スピード!
さっきも少し触れましたが、C言語は書いたプログラムを事前にコンピュータが直接わかる言葉(機械語)に翻訳しておく「コンパイル方式」を採用しています。
通訳さんを介さずに直接話すようなものなので、実行時のムダが少ないんですね。
最近人気のPython(パイソン)みたいな言語は、実行しながら一行ずつ翻訳していく「インタプリタ方式」が多いのですが、一般的にC言語の方が速い傾向にあります。
だから、一瞬の遅れも許されないようなゲームの処理とか、OSの心臓部とか、とにかくスピードが命!っていう場面で、C言語は今でも大活躍しているのです。
② ハードウェアを直接操る感覚
C言語のもう一つの大きな特徴は、コンピュータの部品、特にメモリ(データを記憶しておく場所)を直接操作できる点です。
「ポインタ」っていう機能を使うと、「メモリの〇〇番地にあるデータを持ってきて!」とか、「このデータを××番地に書き込んで!」みたいな、かなり細かい指示が出せるんです。
例えるなら、大工さんが自分でノミやカンナを使って木材を精密に加工する感じでしょうか。自由度が高い反面、使い方を間違えると大変なことになる(プログラムが暴走したり、パソコンごと固まったり…!)可能性もあるので、ここはC言語学習の山場とも言われています。
でも、家電製品や自動車の制御みたいに、限られた資源(メモリとか)を最大限に活用したい場面では、この「直接操れる感覚」が非常に役立ちます。
③ 幅広い応用が可能な汎用性と移植性
C言語は、特定のコンピューターやOS(WindowsとかMacとか)だけに依存しないように設計されています。
つまり、C言語で書いたプログラムは、ちょっとした手直しをするだけで、いろんな種類のコンピューターで動かすことができるんです。これを「移植性が高い」と言います。
さらに、OSを作るようなシステム開発から、計算ソフト、ちょっとしたツール、組み込みシステムの制御まで、本当に幅広い分野で使える「汎用性の高さ」も魅力。
「とりあえずC言語があれば、だいたいのことはできるんじゃない?」と思えるくらい、応用範囲が広いんですね。これも、C言語が長く使われている理由の一つでしょう。
C言語でできること・作られているもの
「C言語がスゴイのは分かったけど、具体的にどんなものが作れるの?」と思いますよね。
実は、私たちの身の回りの、ありとあらゆるものがC言語(や、その影響を受けた言語)によって動いていると言っても過言ではありません!
いくつか例を挙げてみましょう。
- オペレーティングシステム (OS)
WindowsやmacOS、Linuxといったパソコンの基本ソフトの、特に中心的な部分はC言語で書かれていることが多いです。スマホのAndroidやiOSも、その基盤にはC言語が使われています。 - 組み込みシステム
家電製品(テレビ、エアコン、炊飯器など)、自動車のエンジン制御、工場のロボット、プリンター、デジタルカメラ… こういった機械を制御するプログラムは、効率と速度が求められるため、C言語の得意分野です。 - プログラミング言語の処理系
実は、PythonやRuby、PHPといった他の人気プログラミング言語も、その内部の重要な部分(インタプリタやコンパイラ)がC言語で作られていることがあります。縁の下の力持ちですね! - データベース管理システム
大量のデータを効率よく管理するためのソフトウェア(OracleやMySQLなど)のコア部分にも、C言語が使われている場合があります。 - ゲーム開発
特に高いパフォーマンスが求められるゲームエンジン(例:Unreal Engineの一部など)や、ゲーム機本体のシステムソフトウェアなどでC言語(やC++)が活躍しています。
どうでしょう? 思っていた以上に、いろんなものがC言語によって支えられているんですね!
C言語を学ぶメリットとは?
「ふーん、C言語ってすごいんだな。じゃあ、今から学ぶ意味ってあるの?」
もちろん、ありますとも! C言語を学ぶことには、他の言語にはない、いくつかの良い点がありますよ。
まず一つ目は、コンピューターの仕組みに対する理解が深まること。
さっき話したメモリ管理(ポインタとか)を学ぶ過程で、「ああ、プログラムってコンピューターの中でこうやって動いているんだな」という感覚が掴めます。これは、他のもっと抽象的な言語だけを学んでいると、なかなか得られない経験です。
二つ目は、他の多くのプログラミング言語の基礎になっていること。
C言語を学んでおくと、C++(シープラスプラス)、Java(ジャバ)、C#(シーシャープ)、Objective-C(オブジェクティブシー)など、多くの人気言語の文法や考え方に応用が効きます。つまり、C言語をマスターすれば、他の言語の習得がグッと楽になる可能性があるんです。まさに「一石二鳥」?
三つ目は、やっぱりパフォーマンスが求められる分野で活躍できること。
ゲーム開発、組み込みシステム、OS開発など、速度や効率が非常にシビアな世界では、C言語の知識は強力な武器になります。「速さこそ正義!」みたいな開発現場を目指すなら、学んでおいて損はありません。
知っておきたいC言語の注意点(デメリット)
さて、ここまで良い点ばかりを挙げてきましたが、もちろんC言語にも「ちょっと覚悟しておいた方がいいかも?」という点、つまり注意点(デメリットって言っちゃってもいいかな)もあります。正直にお伝えしておきましょう!
一番よく言われるのは、やっぱり学習の難易度が高いこと、特に「ポインタ」と「メモリ管理」。
自分でメモリを直接操作できるのはメリットでもあるんですが、一歩間違えるとプログラムが意図しない動きをしたり、最悪の場合システム全体を不安定にしてしまう危険性も…。
自由度が高い分、プログラマーの責任も重くなる、というわけですね。初心者にとっては、最初の壁になりやすい部分です。
それから、他の言語に比べて、プログラムを書くのに手間がかかることがあります。
例えば、文字列(文字の並び)を扱うだけでも、C言語だとちょっと面倒な手順が必要だったりします。最近の言語だと、もっと簡単に書ける機能が用意されていることが多いので、ササっと何かを作りたい、という場合には、C言語は少し遠回りになるかもしれません。
あとは、エラーの原因を見つけるのが大変なことも。
コンパイル方式なので、実行前にエラーチェックはされるんですが、実行中に起こるメモリ関連のエラーなどは、原因特定が難しい場合があります。「どこで間違えたんだー!」と頭を抱える時間は、他の言語より長くなるかも…?
でも、安心してください! こういった難しさも、乗り越えれば確実に力がつきますし、世の中にはたくさんの教科書や解説サイトがありますからね。
関連記事 >> C言語初心者が陥る罠とは?必ず知っておくべき注意点
他の主要言語との簡単な違い(C言語の位置づけ)
「C言語以外にも、PythonとかJavaとか色々聞くけど、どう違うの?」
そうですよね、たくさんの言語があって迷うのも無理はありません。ここで、代表的な言語とC言語を、ごくごく簡単に比較して、C言語がどんな立ち位置にいるのかを見てみましょう。
vs Python (パイソン)
vs Java (ジャバ)
C言語: Javaより実行速度が速い傾向。メモリ管理は自分で行う必要がある。Javaより低水準な操作が可能。
vs C++ (シープラスプラス)
C言語の需要や将来性は?
C言語は現在でも高い需要を持つプログラミング言語です。主に組み込みシステム、OS、機械制御、IoT機器などハードウェアに近い開発現場で使われています。処理速度が速く、無駄のないコードが書けるため、今後も基盤技術を支える場面では重宝されます。
将来性は限定的な面もありますが、システム開発やセキュリティ分野など、専門性の高い分野では安定したニーズがあります。また、C言語の知識はC++やRustなど他の低レベル言語の理解にも役立つため、技術者としての価値を高められます。
難易度は高めです。ポインタやメモリ管理など初心者がつまずきやすい概念が多く、エラーの原因を自力で追う力も求められます。ただし、基礎がしっかり身につくため、長期的には強い武器になります。プログラミングの本質を学びたい人にはおすすめです。
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C言語の基礎を学ぶ
【まとめ】結局、C言語とはどんな言語なのか?
さて、ここまでC言語の世界を探検してきました。
「C言語とは何か?」という問いに対して、もう一度まとめてみましょう。
C言語は…
- 1972年に生まれた、歴史ある手続き型プログラミング言語。
- コンパイル方式で、実行速度がめちゃくちゃ速い!
- メモリなどを直接操作でき、ハードウェアに近い制御が可能。
- OSから組み込みシステムまで、幅広い分野で使われる汎用性を持つ。
- コンピューターの仕組みを深く理解するのに役立つ。
- 多くの他の言語の基礎となっている。
- ただし、ポインタやメモリ管理など、学習が難しい部分もある。
という感じでしょうか。
ちょっとクセはあるけれど、コンピューターの根本的な部分に触れられる、非常にパワフルで、そして今なお重要な役割を担っている言語。それがC言語です。
もしあなたが、プログラミングの真髄に触れてみたい、コンピューターがどう動いているのか知りたい、あるいは将来的に性能が求められる分野で活躍したいと考えているなら、C言語を学んでみる価値は十分にありますよ!
この記事が、あなたのC言語に対する理解を深める一助となれば、とても嬉しいです!
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